マメ知識・Raspberry Pi(ラズベリー パイ)
Raspberry Pi(ラズベリー パイ)とは
Raspberry Pi(ラズベリー パイ)は、1980年代にイギリスで教育用コンピュ=タとして作られたBBC Micro(エイコーン社)の再来として、学校教育における基本的なコンピュータ科学の促進などを目的に登場した小型で安価なシングルボードコンピュータです。開発はイギリスのラズベリー財団(Raspberry Pi Foundation)が行っています。2012年2月末に発売され、2016年暮頃までに、世界で1100万台以上を売り上げるビッグヒットになっています。値段はスペックにより、5ドルから35ドルまであります。
ハードウェア
Raspberry Piのハードウェアは、エイコーン社が開発したARMプロセッサを搭載しています。
ARMプロセッサとは、コンピュータの命令セットアーキテクチャ(設計手法)として、命令の種類を減らし、回路を単純化して演算速度の向上を図るRISC(Reduced Instruction Set Computerの略、「縮小命令セットコンピュータ」という意味)を採用したプロセッサのひとつです。このARMアーキテクチャは、ARM Ltdにより開発されていて、携帯機器などへの組み込みに適した低消費電力と高い演算能力などの特徴を持ち、高機能携帯電話や携帯情報端末に使われる32ビットマイクロプロセッサでは、世界の75%以上に採用されています。
- CPUは、シングルコア(700 MHz、1 GHz)、クアッドコア(1.2 GHz)。
- GPUは、250 MHz、400 MHz (3D 250 MHz)、400 MHz (3D 300 MHz)。
- メモリは、256 MB、512 MB、1 GB。
- 記憶領域は、ハードディスクやSSDの代わりにSDカードやmicroSDカード、マルチメディアカードが使われています。
- USB 2.0ポートが、機種により1基、2基、4基となっていて、外部キーボードなどを接続できます。
- その他、音声入力、音声出力、映像入力、映像出力も可能です。映像出力はコンポジット RCA (PAL / NTSC)、HDMIなどで、外部ディスプレイを接続できます。
- また機種により、ネットワーク(LAN、10/100 Mbps イーサネット、Broadcom BCM43143、IEEE 802.11 b/g/n 2.4 GHz、Bluetooth 4.0 など)にも対応しています。
ソフトウェア
基本のOSは、SDカードから起動できる Raspbian(初期は、Debian 6.0 Squeeze、その後2016年には、Debian 8.0 Jessieに基づいています)を使用します。
デスクトップ環境は、UNIXやLinuxディストリビューション(Ubuntu、Debian、Fedoraなど)、FreeBSDで動作するオープンソースの LXDE(Lightweight X11 Desktop Environment)が使われています。
初期のウェブブラウザは、軽量および高速な動作を目的としたクロスプラットフォームでかつオープンソースの Midori が使われていました。MIdoriは、Xfce(X Window System上で動作するデスクトップ環境のひとつで、簡単な使用感を保ちながら、軽量・高速)Goodiesプロジェクトのコンポーネントのひとつで、レンダリングエンジンはWebKitを、またGUIのツールキットとしては、クロスプラットフォームのGTK+2(The GIMP Toolkit)を使用しています。
2016年半ばからは、GNOMEの標準ウェブブラウザである web(旧名「エピファニー・Epiphany 」)が使われています。Midoriと同じくレンダリングエンジンはWebKit、ツールキットはGTK+3です。
その他機種により、次のOSが公式に提供されています。
Debian、Fedora、Arch Linux、RISC OS、Ubuntu、Windows 10 IoT Core
※参考、引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/Raspberry_Pi