マメ知識:ストックオプション制度とは(1)
ストックオプション制度とは
ストックオプション:英語名SOP(Stock Option)
会社が取締役や従業員などに対して、会社の株式をあらかじめ定められた権利行使価額で買い取ることができる権利を付与する制度です。この権利保有者は、将来株価が上昇したところで、この権利を行使し、会社の株式を取得、売却することで株価上昇分の利益を得ることができます。ストックオプション制度は平成9年5月の改正商法において導入され、平成14年4月施行の改正商法において、「新株予約権の有利(無償)発行」として整備されました。
権利付与 | 会社(株式未公開企業)が、成長する過程で特別決議をもって、取締役や従業員などに対して、この権利(新株予約権)を無償で与えます。 | |
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株式公開 | この会社が成長して、株式を店頭公開し、将来(権利行使期間中)株価が上昇した場合、 | |
権利行使 | ストックオプションを与えられた取締役・従業員は、権利を行使、あらかじめ定められた株式の買い取り価額(権利行使価額)で株式を取得します。 | |
株式売却 | そして、その株式を売却することによりキャピタルゲイン(株式売買差益)を得ることができます。 | |
この制度のメリット | 取締役や従業員は企業の業績が向上して株価が上がれば上がるほど、より高い利益を得ることになるので、企業価値を高めて株価を上げるよう努力するインセンティブとしての効果が期待できます。 |
関連用語
- キャピタルゲイン:(Capital Gain) 土地・有価証券などの資産の売買差益。
- 逆に差損になる場合、キャピタルロス:(Capital Loss)。
- Capitalは、資本または元金のこと。
- アンダーウォーターストックオプション:実際の株価が権利行使価格を下回り、実質的に無価値な状態のストックオプション。2008年、金融危機による株価下落により,米シリコンバレーのIT関連上場企業で多発。