マメ知識:「紅梅キャラメル」と「カード合わせ」
「紅梅キャラメル」の野球カード
戦後の少年野球ブームの時代に東京紅梅製菓株式会社が、巨人軍と契約して、昭和26年に売り出した「紅梅キャラメル(10円)」は、箱の中に封入された野球カードで、子供たちの興味を引きつけ大ヒットしたそうです。
『 封入された野球カードを集め、その裏に「二塁打 三塁打」などのあたり表示で景品のグローブやバット、野球帽、サイン入りプロマイドがもらえる。巨人軍一チームのカード(選手と監督)を揃えるとユニフォームや野球道具一式が貰えるが、人気スターの川上・別所・水原監督はなかなか入っていない。 』
- カードを揃えると豪華賞品がもらえる。
- カードのうち、1枚もしくは数枚がごく希少で、簡単に揃えることは難しい。
- この希少なカード以外が揃った状態になると、人間の心理として、おそらく止めることが出きなくなってしまったと思われます。
- まさしく、これは現代の公正取引委員会が違法と定義する「カード合わせ」と同じです。
いつの時代でも、消費者に提供される形態の違いこそあれ、同じような手法が使われるものだと、感心してしまいます。そしてそのブームが加熱すると、いろいろトラブルを引き起こし、社会的な問題にまで発展するというあたりもよく似ています。
「27年秋口あたりから公正取引委員会が『紅梅キャラメル』のカード集めの景品販売を取り上げ問題視するようになった」というような事態になっていたようです。
しかし、この野球カードは、昭和29年のデフレによる製造販売会社自体の倒産ということで、このブームの幕を引きました。
※ 以上の内容は、「まぼろしチャンネル」から参考および引用をさせていただきました。
景品表示法上禁止される行為である「カード合わせ」とは、
「懸賞による景品類の提供に関する事項の制限」 第5項
「 二以上の種類の文字、絵、符号等を表示した符票のうち、 異なる種類の符票の特定の組合せを提示させる方法を用いた懸賞による景品類の提供は、 してはならない。 」